おわりのはじまり [クルマが好き!]
最近、どうも集中力や記憶に加えて判断力も怪しくなってきたようで、
若いころ峠やサーキットで鍛えた?ドラテクも今や高齢者の危険運転と変わらないと、
家族には”オヤジの運転は危ないから”と疑いの目で見られています(笑)
折りしも奥さんの足として10年以上働いてくれたアイ(三菱ⅰ)の車検時に、
曇ってしまったライトカバーがアッセンブリーでしか出なくなったり、
樹脂製のフェンダーパネルを固定するピンが折れてしまったり・・・
それぞれがこれからも乗り続けることに不安を抱かせる出来事が次々と。
それでも10年前にカタチと色が気に入り内装もオプションの赤をオーダーして、
ずっと乗り続けた奥さんにして見れば、長いこと可愛がってきたクルマです。
ほかのどれとも似ていない個性的なスタイルと室内の高く広いデザイン・・・
ほぼリヤエンジンの恩恵で前輪の切れ角が大きく、
駐車や車庫入れが楽なのもとても気に入っていました。
しかし今や時代は”サポ・カー”と呼ばれる安全装備付きのクルマに、
老いた己のチカラを委ねる方が家族も安心という世の中に・・・
と言う訳で近くのディーラーで試乗に及んだのがこんなクルマでした。
見た目はスズキのアルトです、我々世代には初代の下限モデルが47万円という、
驚異の安さで印象に残りますが、今でも72万円という軽トラ並みのモデルもあります。
で、現車をよく見るとなんとなく怪しげなのがこやつの正体なんです(笑)
ん、ストラットタワーバーって。
まず軽自動車でAT、4ドア、4人乗車時の後席の広さ等々、
奥さんの主張する条件は満たしているものの、
ドアを開けるといきなり前席一杯にRECAROのバケットが2脚、
小径のステアリングにはパドルシフトのレバーがセットされています。
このモデルのために開発されたマニュアル5速が希望でしたが、
奥さんの足ということで妥協。
まあ、ミッションをエンジンと同調制御する5AGFなのでDモードではAT風ですが,
しっかり5速のギヤをチェンジしています。
急遽”審査員”として駆け付けた長男も交えて試乗に行ってきました。
ワタシ、奥さん、息子の順で国道から路地までそれぞれ交代しながら走りました。
ディーラーに戻って分かったことは、走りに振られた”固い!”足と、
バケットシートの乗り降りのしにくさ、荷物置き場と割り切っても質素なリヤシート。
果たして奥さんの判定はどう出るのか・・・
「ブルーの色がきれい!」って、そっちかい!・・・(爆)
思えばミニのパッセシンジャーシートに30年以上も座ってたヒトですから(笑)
バケットシートや硬質で小刻みな振動はもう慣れっこでしたね。
最近は帰り道はゆっくりとお休みになれるほどの余裕です。
こやつの正体はアルト・ワークスという、やたらマニアックな軽乗用車です。
アルトのモノコックをスポット増しして、エンジン(ターボも)、足回りに手を入れ、
ベンチレーテッド・ディスクのキャリパーが赤かったりするとさすがに恥ずかしいです(笑)
このモデル専用のショートストロークのMTが面白そうですが、
奥さんを含め家族みんなの足になる予定なのでATは必須です。
それにクラッチを踏むクルマはほかにもあるので・・・
諸々の交渉は長男に任せましたが、モデル末期ということもありスムーズに進みました。
もっともこのモデルはベースになるアルトが無いとできないので、
ハイブリットも含めて考えると軽規格では”次の存在”は微妙な感じもします。
セールスのうわさ話を信じると今は全くの未定だそうですが・・・
オリンピックのエンブレムが付いた白ナンバーは記念に選びました。
このクルマも長生きするようだとワタシが乗る最後のクルマになるかもしれません。
たいして意味はありませんが3台がナンバー1275です(笑)
果たして自分のクルマのナンバーを忘れてしまうまで乗れるでしょうかねぇ。
これが我がクルマ人生の”おわりのはじまり”だとしたら、
最後はヴィンテイジの空冷ポルシェあたりで盛大に閉めたかったんですが・・・(笑)