野を走る夢の列車 [クルマが好き!]
今どき散歩といえばスマホ片手に集団で移動しながら、
たまに嬌声を発したりするもんですが(苦笑)
そんな‶散歩”のターゲットの外にいる幼児連れの家族や、
もはや長時間歩くのもつらい熟年夫婦のための乗り物の話です。
施設によって呼び名は色々あるようですが、
カタチからパークトレイン等と呼ばれているようです。
したがって牽引車がSLのカタチをしているんですね。
まるでゲームのキャラのような色彩は公園内というイメージなんでしょうか(笑)
これは「ひたちなか海浜公園」で撮ったものですが、
ここのような敷地面積の広大な公園では移動手段としても絶対必要ですね。
このままだと年寄りの世間話で終わっちゃいそうなので、
マニアックな観察に移ります(笑)
この車両は普通のトラック(たぶん1~1.5t)を牽引車に仕立てたものですね。
前輪の位置やホイールベースからちょっと古い車種のようです。
トラック自体にも客席があり、さらに3輌のトレーラーを牽いているので、
1回の運航で大勢の乗客を運べます。
ただ、かなりの勾配やカーブの多いルートを、
トレーラーまで満車の状態で牽く牽引力が心配ですが、
園内の速度はせいぜい10~20㎞程なので、
デフのギヤ比をトルク重視に替えているかもしれませんね。
この車体のベースはトヨタ製でAT仕様でした。
こういうトラックベースの牽引車は需要があるようで、
新車を量産するメーカーもあります。
+トレーラー1台のような使われ方をしているようですね。
興味のある方は1編成いかがですか?(笑)
もちろん見た目も‶トレイン”に近い牽引車が数的には主流で、
こちらはトヨタ織機製のトゥーイングトラクターが多く使われています。
動力はガソリンエンジンが主ですが、ディーゼルやプロパンもあります。
飛行場でよく見るこのトゥーイングトラクターに、
FRP製と思われるキャビンの外皮を被せてあります。
ウインドウはなんとなくアルミサッシ風なのが楽しいですねぇ(笑)
牽引車とトレーラーの間にはこのようなジャンパが付いていて、
全車両のブレーキや電源、通信などを一体化して、
ドライバーが制御できるようになっています。
窓から見える限り左ハンドルもそのままですね。
この個体の車内はあくまでも作業車のままですが、
ごついサイドブレーキレバーの前にATのセレクターが見えます。
これはおそらく農業用のトラクターがベースですね。
前後の車輪の径の差や中央にある運転席に面影があります。
アルミサッシの出入り口が後部にあり、
ジャンパ栓の赤いコックが扉の下に見えますね。
この消防車風なデザインの牽引車もトゥーイングトラクタベースです。
しかし、どれもデザインをもう少し・・・の感は否めませんね(苦笑)
バックヤード?にはたくさんの編成が待機していますが、
フル稼働はあるのでしょうかねぇ。
これは軽井沢の「鉄道文化村」で撮った車両ですが、
気のせいか客車がやや小さく感じますね。
やはりトヨタのトラクターがベースですが、
スッキリとしたデザインで好感が持てます(笑)
なんとこれはMT仕様(3速?4速?)です。
運転していたのが女性でしたが、
スムーズなクラッチワークに感心しました(失礼)
大勢のお客を乗せた客車を牽いての発進はきっとコツがいるんでしょうね。
この車両を作った北陸重機という会社は、モーターカーという小型DLから、
工場内の引き込み線や私鉄の貨物輸送用の中型DLなどを生産している会社です。
最近ではトロッコ列車といわれる観光用の客車、
古くなった牽引用のDLの代替え用新造車も作っています。
最近では千葉の小湊鉄道のコッペルを模したDLが有名ですね。
創業当時の大昔に同鉄道を走っていたコッペル4号機を参考に新造されました。
で、カタチはSLですが動力源はボルボのディーゼルエンジンです!
煙突から白煙がたなびいていますが、これももちろん発煙装置です。
そうそう、四国の玩朋ねこざかな様のお近くにもありましたね(笑)
アイディアはあっちが先でしたか?
メンテや維持費を心配せずにSL?の牽く列車を走らせる。
ん、今の時代あの憧れの旧車、ハコスカやケンメリも、
最新のRB系エンジンのAT仕様にスワップして、
もちろんエアコン、パワステ、オーディオやナビも完備出来ます。
さらに面倒なキャブ調整も重いメタルクラッチからも解放です。
趣味としての乗り物ならそりゃ違うだろう、ってことですが、
地方小私鉄の目玉商品ならばむしろこれでいいのかもと・・・
維持やメンテに高額な費用が掛かる歴史的遺産としてのSLは、
専門の整備士や経験豊かな機関手のいるJR等の大きな企業に任せて・・・
しかし、本物の生きているSLの迫力を、
吹き出す蒸気の熱さや、むせ返る黒煙を、
こんなにも手軽に楽しめるわけはない。
このとても良く出来た‶パークトレイン”を、
本物と見間違いはしないだろうか?
う~ん、あらぬ方向へ話が飛びましたが(笑)
最後に武蔵五日市駅とつるつる温泉!の間を運行する、
トレーラーバス青春号です。
これはれっきとしたナンバー付きの営業車です。
ベースは4tトラックを改造したトラクタにトレーラーを連結したバスです。
もちろん運転には二種免の他にけん引免許も必要です。
これも妙なSL風な外観をしていますが、
普通に一般道を走るので、全天候性のしっかりしたボディを備えます。
はたらくクルマは普段あまり目につかない裏方に徹しているものですが、
今回はあえて目立つことが必要なものを集めてみました。
1年を通して今の時期が一番忙しいので、
更新も月に1回という情けない状態です。
放置しているわけではなく、老体に鞭打っているんだなくらいに、
生暖かい目で見守ってくださいね(笑)
2016-11-27 23:43
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単にパークトレインと言ってもずいぶん本格的な立派なものですね。 さらにそのミニチュアをお持ちなのもさすがです。
横田基地のお祭りで敷地内で来場者を運んでいるのもトラクターの改造車かも知れません。
by conta (2016-11-28 12:14)
contaさん
いつもコメントありがとうございます。
せっかく花の季節に名所の公園等に行っても、
奥さんをおいてこんな写真ばかり撮っています(笑)
交差点で見かける長大なトレーラーの曲がり方にも、
じっと見いってしまい後ろからクラクションを鳴らされています(苦笑)
by 1275GT (2016-11-29 08:26)
なんか....すごいところまで!!!
普通?は見逃してしまいますよね〜
あ、今更 普通なんて言葉は意味ありませんせした。
今年もあと1ヶ月なんて、先日同じようなこと思ったばかりのような気もしますが...
お忙しいようですが、健康第一でご自愛ください♪
by Teru (2016-11-30 12:28)
Teruさん
いつもコメントありがとうございます。
どこへ行っても被写体が妙なものばかりなので、
記念写真にならないと奥さんに言われます(笑)
毎年今頃は来春の企画が決定するので、
仕事場は春物の明るい色で溢れていますが、
年明け早々の納期が多いもので、まともに休めません(苦笑)
横になったら30秒で眠る自信がありますよ(爆)
by 1275GT (2016-12-01 23:42)
「パークトレイン」にも色んな出自があるのですね!
トラックベースのモノは、窓の形状からわりと簡単にルーツが辿れそうで「真横からは見ないで!」って感じですよねww
ところで動力源ですが、タクシーには、ガソリンとLPガス両方のタンクを積んで、低・高速で切り替えるハイブリッド?改造があるようで。色々考えるなあ・・・
by ねこざかな (2016-12-05 02:49)
ねこざかなさん
コメントありがとうございます。
時節柄この手の乗り物にも小型のEVはありますが、
さすがにトレーラーを牽いて坂を上るのは無理なようです。
トヨタのクラウンコンフォートに代わる次期タクシーキャブは、
ミニバンベースのハイブリッド車だそうです。
エンジン音のしないタクシーが駅前に並ぶ景色は、
テーマパークみたいな感じかな(笑)
by 1275GT (2016-12-06 23:11)